パン作り 分割後の丸めをする意味

▶︎パン作りのコツ・ポイント

パン作りには基本の行程があります。

パン生地を捏ねる → 一次発酵 →分割/丸め → ベンチタイム→
成型 → 仕上発酵 → 焼成

コースレッスンではどの行程でも一つ一つ意味があるということ、
そして、成功しやすい技術的なコツもお伝えしています。

今回はパン作りの行程のうち、分割後の丸めについてのお話です。

捏ねることや発酵もパンの出来上がりに大きく関わってきますが
この分割後の丸めも仕上がりに影響してきます。

意味のない丸めをしていませんか?

パン作りの初心者がやってしまいがちな丸め方は
お団子を丸めるように手を上から被せるようにして
コロコロ丸めてしまうやり方です。

これではパン作りの上での丸めをする目的とは違っていて
意味がない丸め になります。

こんな感じですね。

生地の表面は傷んでしまうし、張らせることはできません。

丸める意味を知れば
どのように丸めたらいいかがわかるようになります。

パン作りで丸めをする意味

パン作りの行程の丸め表面を張らせる作業のことです。

表面を張らせて丸めるのには実はとても大切な意味があるのです。

1. 分割したときの断面を他の部分の生地と均一な状態にする
2. ガス抜きをする
3. ベンチタイム中にも発生する炭酸ガスを逃さないようにする
4. 成型しやすくする

このような目的が果たされていれば
絶対に形は丸くしなければならないというわけではなくて
作るパンによって違う形を変えることもします。

丸める作業で大切なのは

・きれいな面で覆うこと
・断面が出ていないこと
・つるんと生地の表面が張っていること

このようにするためには分割の仕方も
細切れにしないようにするなど気を遣わないといけませんが
分割の仕方についてはまた別の機会にお話ししたいと思います。

さて、きれいな面で覆うとはどのように?

きれいな面とは下↓の写真のようにカットした断面などがなくて
きれいで面積の広い面のことです。

小さくカットしたものがあれば下↓の写真のように
きれいな面を下にして台の上に置き、細かな生地を上に置いてから
二つ折りにして中に入れ込んでしまうといいですね。

断面が表面に出ているというのはこういう状態
この場合はカットした面が中に入り込むように丸めます。

カットした断面が表面にくるような丸めをすると
ガスを保持する力が弱まってしまいます。

細かくカットしてしまった生地やカットした断面は
中に入れ込むように丸め、きれいな面で覆うようにしましょう。

きれいな面でつるんと表面が張った状態とはこういう感じです。

このように、丸めの作業一つでも
後々のパンの出来に影響するのでとても大切なんですよ。

丸める強さも気を付ける

表面を張らせるだけでなく、丸める強さも重要です。

ふふよふよとして丸めが弱いとボリュームが出なかったり
焼き上がりの表面がシワシワになる原因に

強く丸めすぎるとベンチタイムでゆるまず
成型するときに縮んでしまい何度もめん棒を当てて
生地を痛めてしまうこともあります。

丸めは丸くするだけではなく成型のしやすい形に

前にも書いたように、丸めるといっても
形はまん丸にするばかりではありません。

次の成型でどのような形にするかによって
楕円、円錐形、四角目になど変えることがあります。

上の写真はバターロール

円すい型にしてからも少しベンチタイムを取り
成型しやすくしています。

パン作り 分割後の丸めをする意味 まとめ

パン作りの行程の丸め表面を張らせる作業のことです。

その意味を知ってうまく丸められるようになれば
手作りパンの味や見た目の仕上がりがワンランクアップします。

いつもの丸めをちょっと気を使ってみてくださいね。

******************************************************

今さら聞けないパン作りの疑問

理論を学ぶと自信を持って答えられるようになり
自分でレシピまでも作れるようになります。

教室や販売をしたい人・もっと深くパンを学びたい人のためのスクールを開講

家庭製パン理論マイスター養成コース2023年4月生を募集



タイトルとURLをコピーしました